宇宙の星

「夏樹ーーー?」

パパが私を呼ぶ声がする。
「なぁぁぁぁにぃー?」

と保本夏樹(やすもとなつき)が言う。

おいでー!と言われ夏樹はパジャマ姿でベッドから体を起こし父親の元へ向う。

「どうしたの?パパ」
「はい!これあげる!」

やけにパパはニコニコしてて上機嫌。
パパの手には紙切れが二枚。

「なに?これ」
と私は片手でそれを受け取って、目をこすりながら文字を読むと

【次世代プラネタリウム】

「パパこれ!?」
「宇宙と見に行っておいで」

夏樹は両手でチケットを握りしめ父親の体へダイブする。

「ありがとう!パパ!!」

うん!と夏樹の父親は椅子に座りコーヒーを一口。

宇宙にメールしなきゃ!と夏樹は部屋に戻りケータイをとって宇宙に送るメールの文を考える。

〔宇宙?起きてる!?今日予定あるかな?ないんだったらプラネタリウム見にいかない?チケットは二枚あるから!〕

送信!と夏樹はつぶやき、まるで小学生の頃の遠足前日のような気持ちになり、宇宙からの返信を待つ。

♪ ♪ ♪

メールをしてから1分で返信がきた。

〔行く!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!〕

宇宙からの返信を読み夏樹は笑ってしまう。

時間と待ち合わせ場所を伝え、夏樹も準備を開始する。