(詩織、詩織、詩織・・・。)

さっきからこの名前がずーっと繰り返す。
そして、そのあとには、
(大洋にはもう恋なんてしないって思わせる過去があるらしいから!)
とういう瑠璃の言葉も思い出す。

そう。私は大洋のことが好きになっていた・・・・。

だから、好きになったからには大洋のその「過去」というのを知りたい。
だから、私は、
「ねぇ、大洋!放課後、話したいことがあるから時間もらってもいい?」

「あぁ、いいけど。」

ーそして放課後。ー

「なに?話って?」

「あの・・・。瑠璃から聞いたんだけど・・。大洋ってもう恋なんてしないって思わせる過去があるの??」

「・・・・!?」

「瑠璃から聞いて気になったから。」

「そんな簡単な理由で人の過去、あさるんじゃねーよ。」

「え?!」

「そーゆーの迷惑だから。これ以上、俺に関わるな。」

と言いながら大洋は私のもとから去っていった。