美愛side



放課後の学校は静かで外の部活動の掛け声と時計の音しかきこえない。



窓際の一番後ろそこが私の席。
外の風景が一番よく見えて、あいている窓からは風や夕日の光がはいってきてとても気持ちいい。
私が生きているということを実感させてくれる。



小さい頃から体か弱くて学校を休むことが多かった。
小、中学校は入退院の繰り返し。高校にあがってからは落ち着いていたけれど一日中学校に通うことができなかったから放課後のちょっとした時間を開けてもらって勉強している。



この2年間半クラスメイトとろくに顔をあわせたことがない。
だって私が普通に登校したのは入学式のときだけ。





正直寂しい。




生まれてこのかた友達と呼べる友達なんて一人もいない。


病院でも、まわりはお年寄りの人たちばかりで、共通の話もなくて。
病院生活は辛いこともたくさんあるけれどそれだけじゃない。看護師さんやお医者さんも優しくしてくれるし楽しいのはたのしい。



でも、やっぱり自分と同じくらいの友達がほしい...。