時はさかのぼって、転入してきた次の日

私は一人の男子生徒に惚れた・・・
その放課後に思い切って告白したら、OK貰えた。
その人の名前が冷って知ったときは、るーちゃんの彼氏さんと同じ名前なんだって思った。
すごく嬉しくって、るーちゃんに報告しようとしたけどメアドを知らない;;
明日でいいかなって思って、冷と帰った。
その帰り道にるーちゃんとばったり会った。
なんか険悪な空気;;
るーちゃんの目に涙が溜まってるような気がした・・・
「るーちゃん、泣きそうな顔してた。大丈夫かな?」
「さぁな、知らねぇよあんな奴・・・」
「そう・・・」


時は戻って現在・・・
今るーちゃんといる。
るーちゃんのお母さんが今日誕生日で、手伝って欲しいって言われたから手伝いに来たの。
「ねぇるーちゃん。」
「なに?かな・・・」
「彼氏さん・・・最近どうなの?」
そう聞いた瞬間に、手が止まった・・・
「それ、知ってて聞いてるの?それともわざと?」
るーちゃんの声は低くて、冷たい言葉だった。
何か聞いちゃいけない感じだったのかな?
「別れて、その日に別の子と付き合ってる。」
「そっか・・・」
「・・・かなは知らない?かなのすぐ傍に毎日いるのに。」
「っ!!冷の事・・・?」
「そ、かなと今付き合ってる冷が元彼。」
「そんな・・・」
信じられなかった別の人だと思ってたのに・・・
「かなに何かしようとか、恨みなんて持ってないから。憎しみとかそんな醜いものは持ってないから安心して。冷の事よろしくね?こんなこという資格なんて無いけどさ。」
そう言ったるーちゃんの表情は苦しそうだった。
こんな顔するのは初めてみた・・・
今までどうして気づかなかったのかな?
こんなに苦しそうな顔してたのに対して、私はいつも笑ってたのに、るーちゃんのいた所は私がいてるーちゃんは一人・・・
私はるーちゃんの幸せを奪ったのと同じなのに・・・のん気に笑ってたなんて、最低じゃない、私の馬鹿・・・
「ごめんね?るーちゃん」
「泣かないでよ。今の私はかなを責めることしかできないもん。そんな事したくない、だから笑ってて?かなは笑顔が一番似合うんだからさ。」
そう言ってニコッと笑うるーちゃん。
私なんかより、る-ちゃんのほうが可愛いのに・・・もっと責めてよ、冷を返してって・・・あんたのせいだって言ってよ。
どうしてそんなに優しいの?
ごめんね るーちゃん・・・何も知らなかった。
私が何か知ってたなら何とかなってたのかな?
本当にごめんね?
私が何かを言って何かが変わるわけではない・・・
それでも謝り続けるよ・・・
私が幸せなときはるーちゃんが苦しんでいた。
口には出さないけれど、きっと私の事を責めたい筈だよね?
なのに責めたりしない・・・それがるーちゃんの良い所。
だからよく虐めを受けるのに・・・
本当にごめんなさい。
謝ってもきっと許されないのに・・・
許してなんて言わない、思ってもいない・・・
以前のるーちゃんに戻って欲しいだけ。
今の私の願いはそれだけ・・・