「かな、そろそろ出るぞ。」
「えぇ、るーちゃんのとこへでしょ?わかってるわ。健斗も出られる?」
「出られる!」
車に俺等は乗り込んで、瑠璃の家へと向かった。
かなの体を考えると、ゆっくりと向かわないとな。まだまだだとわかってても、体に負担はかけられない。
「瑠璃ちゃんたち驚くかしら。」
「そりゃ驚くだろ。健斗、母さんが無理したり体調崩したらすぐに言ってくれ。」
「わかった!俺母さんの隣に座ってる!」
「心配性ねぇ、大悟も健斗も。」
クスクスと笑うかな。
そりゃ心配もするだろうが、健斗が腹ん中の時も無茶してたくせによ。
瑠璃の家は結構遠いけど、何かと俺と瑠璃は連絡を取り合っていて健斗も瑠璃の家に何度か泊まりに行ってる。
俺とかなが仕事で忙しいから、健斗は一人が多い。俺とかなもそれに関して少し反省していた。瑠璃に相談したら、忙しくて面倒が見られないときは預かるけどって言ってくれた。健斗にもそのことを話せば、瑠璃の家は賑やかだからそれで良いと言ってくれた。
健斗は瑠璃に懐いてるからな。
親としては複雑だ。俺等以上に瑠璃に懐いてる。
「るーちゃんには迷惑かけてばかりだものね。」
「だな、でも今日は逆にかけるかもな。」
「そうね、でも大丈夫よ。」
かなの体調を気遣いながら、瑠璃の家へと向かった。