『今日は欠席すっから、先に学校に行けよ?サボったりすんじゃねぇぞ。』
朝から入ってきたメールは、冷からだった。
『わかった(^^)v先に行ってるね?』
送信してから、学校へと向かった・・・
教室-
「おはよ~!!」
ざわっと一瞬のうちに静かになった・・・
・・・昨日の言葉ってそういうことか。
気にしないで席に向かった。
机には落書き・中にはごみだらけ・・・
(小学生かっつーの。)
気にせずに、その机を後ろにやって別室から持ってきた机に座った。
チャイムが鳴って、担任が入ってくる。
後ろから二人の生徒がついてきた。
「あ~、今日からこのクラスの生徒となる・・・」
「飛来香奈です。」
「飛来海・・・って瑠璃か?!なぁ!!瑠璃だろ?!」
教壇の上で叫んでくる海って人・・・
「・・・誰だっけ?」
「るーちゃんって言ったらわかる?」
あ・・・もしかして・・・
「カイとかな!?」
「そうそう!!思い出してくれた?!」
「思い出した思い出した!!久しぶり!!」
「あ~・・・知り合いなのはわかるが、今は静かにな?」
注意されたよ。;;
静かに席に座って話を聞いた。
一通りの説明を聞いて、説明は終わった。
一限は自習・・・
「まさか、るーちゃんがこの学校に居るなんて知らなかったよ。」
「いつ帰って来たの?かな達は。」
「先週帰ってきたの。元気そうだね?」
「まぁね。でもね・・「る~りぃ~、俺も構ってくれよぉ~・・・」重いってカイのあほ!!抱きつかないで!!抱きついてきていいのは冷だけなの!!」
そういってカイの手を払った。
「冷って?るーちゃんの彼氏?」
「うん、今日は欠席なんだって。来てないからつまんない。」
冷に会いたいなぁ・・・
なんで今日欠席なんだろう??明日聞いて見よっと。
「彼氏いたの??!なんで?!俺の瑠璃がぁ~!!」
「カイのじゃないもん!!勝手に誤解を招くこと言わないで!!」
そんな感じで、今日一日はかなたちといた。
次の日-
「れ~い~!!」
「ん、はよ。瑠璃・・・離れて・・・」
「うぅ~・・・」
いつものように登校して学校へ行こうとした、そのときに・・・
「瑠璃~!!はよ~!!!!」
そういって抱きついてきたカイ・・・
「抱きつかないでって言ったでしょ?!離れて!!」
「瑠璃、誰こいつ・・・」
「幼馴染・・・「彼氏のカイだけど?」何言ってんの?!ふざけないで・・・」
カイを突き放して、冷の方に振り返った。
その瞬間パンッと音がした・・・
左頬が痛みを感じる・・・
一瞬何が起こったのかわからなかった・・・
「ふざけてんのってお前だよな?なに?二股??お前ってそんな奴だったんだな・・・」
「冷!!違うの!!」
「お前の話なんて聞きたくもない、やっぱあの話って本当なんだな。最低だよ。別れる。じゃぁな・・・」
そういって背を向けて歩き出した冷・・・
「待って!!」
背中のブレザーをつかんだ時・・・
「触るんじゃねぇよ、ブス。」
そういって振り払われた・・・
今まで見たことも無い位冷たい目を向けられて...
立ちつくしか私は出来なかった・・・
目からは涙が溢れ出してくる。
どんなに泣いても、もう冷の優しい手で拭ってはくれない・・・
《泣き虫・・・》
そういって優しく抱きしめてくれたのに・・・
それはもうない・・・
何にもなかった・・・
「振られたな、瑠璃。まっ、俺が慰めてや・・・「いい加減にして!!」瑠璃?」
「カイのせいでしょ?!いい加減にしてよ!!何が楽しいの!?人の事からかって何がしたいの?!ふざけないで!!冷を返してよ!」
「瑠・・・「カイの馬鹿!!大っ嫌い!!」っ!!」
カイに怒鳴って家に走った・・・
同じ学校の生徒もたくさんいた・・・途中でなみと健がいた・・・
一瞬立ち止まったけど、なみは目をそらした。
(そっか・・・なみにも嫌われたんだ・・・)
そう悟った瞬間、また走り出した。
後ろで健が叫んでた。
それでも聞き入れないで家に駆け込んだ。
「あら?忘れ物?瑠璃・・・」
母が玄関にやってきた・・・
「・・・今日学校に行きたくない、欠席する。」
「何かあったの?」
「なんでもない・・・」
「でも瑠・・「うるさい!!放っといてよ!!」瑠璃・・・」
「っ!・・・ごめんなさい、今何を聞かれても八つ当たりしちゃうから・・・」
それだけ言って、自分の部屋に入った。
ベッドに倒れこんで、枕に顔を押し付けた。
ついさっきに起こったことが頭の中でグルグルと回っていた・・・
冷がもう傍にいないこと・なみの態度・・・
嫌な事が連続でやってきた。
信じたくない現実、そう何度も考えた。
夢だって何度も信じたかった、でもソウジャナカッタ・・・
夢ジャナカッタ・現実ダッタ・信ジラレナカッタ・信ジタクナカッタ・・・
何もかも失ったような気分だった・・・
もう何もしたくなかった・・・
学校も行きたくない、勉強もしたくなかった・・・
何もする気はなかった・・もう何にもしたくない・・・
そう思ってからどれくらいの時間が過ぎたんだろうか?
時計を見たら12時を回っていた・・・
(もうお昼なんだ・・・)
そう思ったらノックした音が聞こえた・・・
「瑠璃?お昼置いとくわ。食べたくないならそのままでいいからね?無理はしないでね?」
コトッと皿の音がした・・・
そのまま足音は小さくなっていった・・・
(お母さん、ごめんね・・・?八つ当たりなんかして・・・)
お昼ご飯を取って机に置く・・・
(あ・・・オムレツだ。)
自分の好物の食べ物だったから少し元気が出てきた。
オムレツを食べて皿を下に置きに行った。
「お母さん、オムレツおいしかったよ。ありがと・・・」
「それはよかった。もう平気?」
「ちょっとね・・・少し寝る。」
「ほどほどにね。」
「うん、お休み・・・」
部屋に戻って、毛布に包まって寝ようとした・・・その時に携帯がなった・・・
メールが届いたので確認したら、健からだった・・・
《冷が転校生と付き合い始めてんだけどいいのか?!》
信ジラレナカッタ・・・
もう新しい彼女作ったんだ・・・
私のこと・・・本当は好きじゃなかったんだね、冷・・・
改めてそう実感した瞬間だった。
《別に勝手にすればいいよ、関係ないし。》
そう返信した、二分も経たないうちに返信されてきた・・・
《本当にいいのかよ!!あんなに好きだったんじゃねぇのか?!何があったんだよ!!》
《健に関係ない、放っといて。》
そう送ったらすぐに帰ってきた。
《お前ってそんな奴だったのか?そんなに冷たかったか??》
《軽蔑すんならすれば??人なんて嫌い。嫌いになったから、表面上だけの友情なんていらないし、友情なんて馬鹿らしいよ。愛情なんて馬っ鹿みたい。》
送信して、携帯を投げようとした。
でもすぐにまた返ってきた・・・
《そんな奴だってはっきり理解した。じゃあ絶交しても文句ないな。じゃぁな、杉原。》
《勝手にして。》
そう返信して、健とのメールは終わった。
私の携帯からは、冷を含めての友達としていた人のメアドをすべて消去した。
それから、冷との思い出のもの・もらった物をすべてゴミ袋へと捨てた。
そしたら、少し部屋がすっきりとした。
時間を確認したら、午後3時・・・
学校はもう終わってる・・・
なら外出してもいいよね・・・
私服に着替えて、下へと降りていった・・・
「お母さん、髪の毛切ってくんね。」
「行ってらっしゃい。」
とお母さんは笑顔で見送ってくれた。
家を出て、美容室へと向かっていく…
何人か生徒はいたけれど、無視して歩いていた。
「るーちゃん?何してるの?」
話しかけられたほうを向いたら、かなと冷がいた・・・
手を繋いで・・・
「かなに関係ない。話しかけないで。」
「でもっ・・・「うるさい、もう話しかけないで。」・・・わかった・・・」
「かなを傷つけんなブスの癖に・・・」
そう言って冷はかなを抱きしめた・・・
ズキッと苦しくなる・・・
それでも平常心を保っていた・・・
「あっそ、そんな人間と付き合ってたのは誰なんだろうね。」
「さぁな、さっさと消えろよ。」
冷たい目で睨んでくる・・・
「言われなくてもそうする。」
「瑠~璃~!!」
「来ないで・近づかないで・気持ち悪い・変態人間」
抱きつこうとしていた、カイを避けた。
それでも抱きしめてきたから、突き放して思いっきり引っ叩いた。
「痛いよ瑠璃~・・・」
「知らない。」
そう言って三人の横を通り過ぎてった・・・
最悪・・・なんであんな奴等に会わないといけないの・・・
苛々しながらも歩き進んでいった・・・
そうしたら次は、なみたちに会った・・・
でも完璧無視した。
友達でもなんでもないし・・・
「瑠璃っ・・・あのっ・・・」
「何か用ですか?」
「えと・・・その・・・」
「何もないなら話しかけないで下さい。迷惑なんで。」
「てめっ・・・「何ですか?事実でしょう?」っ・・・いくぞなみ!!」
そう言って歩いていった・・・
気にしないで美容室へと向かっていった。
美容室-
「いらっしゃいませ、どうなさいますか?」
「バッサリと肩まで切ってください。邪魔なんで。」
「かしこまりました。」
腰辺りまであった髪を、切り落とした。
さっぱりとして、少し軽くなった・・・
「ありがとうございました。」
(切り終わったし、帰ろう・・・)
のんびりと歩いて家に帰った。
幸い、帰り道には誰にも会わなかった・・・
家-
家について、部屋に入って寝っ転がる。
(学校とかダル・・・)
結局何もしたくなくって、何もしなかった。
何もかもずれた歯車・・・
その歯車って直るのかな?
どこからずれだしたのかは自分じゃ分かんない・・・
この先はどうなるのかな?