冷が、るーちゃんを追いかけてからの教室内はざわついていた。
ほとんどの会話の内容はるーちゃんのことだけ。
「カイ、冷ちゃんと止められたかしら?」
「とりあえず信じるしかないだろ?平気だとは思うけど。」
「そうね、でもとりあえず…」
席から立ち上がって、私は机を辞書で軽く叩いた。
その音で、クラスメイト達は静かになって私達の方に視線を向けた。
後悔してもらいましょうか…瑠璃を傷つけた事に対して…ね…?
「かな?お前一体何をしようとして…」
「ふふっ、ねぇ皆?ちょっと話し聞いてもらえるかしら?」
「かな?どうしたの?」
「瑠璃を侮辱した事を後悔させてあげるわ。ちょっと全員座りなさい?」
「落ち着こうぜ?かな…まだ瑠璃は辞めると決まったわけじゃ…」
カイが一生懸命私をなだめるけど、全く効果はないわ。私の怒りは頂点に達しているんだもの。
「別にもういいじゃねぇかよ。辞めようとしている奴なんか…」
「お前それ言ったら…」
ボソッと話したんだろうけど、カイには聞こえていたみたいであわてて黙らせようとしたけど、私にははっきりと聞こえたわ。
「ちょっと聞き捨てならないわねぇ、今なんていったかしら?瑠璃を侮辱した?」
「だって辞めるんだろ?なら別に…」
「貴方のような人がいるから瑠璃は傷つくのよ。他にもいるんでしょ?同じような考えをしている人が…正直に言いなさい。私が本気で怒らないうちにね。」
本気でキレないうちに、正直になった方が身のためなのよね。
カイはおろおろしてて、私がいつキレるか心配みたいね。
それもそのはず、だって私キレると言葉はそのままでも毒舌になるからね。
それだけならいいけど、その間の記憶ないのよね。カイの話によればもの凄く怖かったって。