テスト期間の時期に入って、俺は教室で少し勉強していた。
でも全く理解できなくって、諦めた時にはもう眠っていた。
しばらくして目を覚ませば、もう下校時刻もすぐだ。
ゆっくりと起きれば、背中にコートが掛かっている。
手に持てば、すぐに誰のかが判明した。
「瑠璃のコート…」
いつも一緒に歩いていたんだから、誰の持ち物なのかもすぐに分かる。
「関わるなって言うならこんな事もすんなよ…諦めきれないじゃねぇか…っ…」
瑠璃のコートを手にもって、俺は少し涙を流した。瑠璃のさり気ない優しさが、今は嬉しい半面複雑だった。
諦めようと努力していても、結局は無理なんだ。
どうしろって言うんだよ…

凄く苦しい。涙だって止まらない。
すれ違ってすれ違って、どうにもならない所まで来ていた。
俺が最初っから間違えた。ちゃんと話を聞いていれば、ちゃんと瑠璃を見ていれば。
どんなに後悔しても無駄だとは知っている。それで元の関係に戻りたいんだ。瑠璃と一緒にいられた時期に戻りたい。
そんな願いも叶わないのか?