「空!!お前授業サボってんじゃねぇよ!!」
「スマソンw」
にぎやかなクラスで;
「わりぃわりぃ、はいって来いよ」
「いや!他校生なんですけど?!」
「いいからこいって!!」
強制的に入れられた、男子しかいないんですけど!!
なに?!男子校なの?!女子厳禁なんじゃないの?!
あぁ、どうしよう…
「ん?女子だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うるせぇぇ!!」
「空もうるさいよ。」
「いわれてんな空w」
「うせぇよ;」
なんか懐かしく感じるな、この雰囲気。
最初はこんな感じだったのに…
違ったのかな?元から嫌われてたのかな?
いつから嫌われてたんだろう…
あ…なんか余計に悲しくなってきた…
何かと考えていたら泣けてきた。
「って!瑠璃?!どした?!」
「なんでもない…ほっといて…」
乱暴に涙を拭っていると、空に止められた。
「そんな乱暴に拭ってんじゃねぇ…」
そう言って空が優しく拭ってくれた。
「見せつけんじゃねぇよ!」
「うるせぇっての。」
「てか、その制服って結構有名校じゃなかったか?」
あぁ、そう言えばうちの高校は結構進学校としては有名だ。在学するまでその事に関しては知らなかったとは言えないなぁ…
だって興味なかったんだもん。
入れれば良いかなって考えだったから…
「そんな有名だったっけ?」
「お前なんでその学校に入ったんだよ;」
「何となく?あと…」
冷がいたから…
冷がこの学校に行くって言って…友達のままなんて嫌だったから。
でも別にもういい。どうでもいい事だから気にしなかった。
「てことは成績いいんだよな?」
「まぁ、一応ね…どうして?」
「数学教えてくんねぇ?」
「あぁ、別にいいけど…何で?」
「こいつ留年ぎりぎりなんでっせ?優等生に見えんのにw」
「うっせぇよばか…」
「へぇ、じゃやろっか…時間少なくなるしね。」
「お願いします。」
はいはい、めんどくさいなぁ…
てか、教えるのは下手なんだけどな。
いいよね、理解してくれることを信じよう。
「じゃ、始めるよ?」
「あいよ。」
空の席の前に座って、空に教え始めた。
「まずこの公式を使ってこの問題を解いてみて?」
「分かりません!!」 
「ふざけてないで解いてね?^言^」
「いや、マジでわかんないんすけど…」
「ねぇ空?あなたは何のために学校に通ってるの?それともあんたは何?義務教育すら終えてないんじゃないの?いったいどうやってこの学校に入ったのかすら疑問なんだけど?」
「あのぉ~瑠璃さん?なんかキャラ違くないですか?」
「問答無用、さっさと解きなさい。」
「はいぃぃぃ!!」
必死に解いてる空をよそに、教科書を読む。あまり範囲とか変わりは無いな。しいて言えば中学校とあまり変わらないね。
流石に解けないのはまずいよこれ;;
「解けたぁぁ!」
「どれどれ?……ねぇ…なんでこんな答えになんの?どうしたらこうなんの?!掛け算の所で間違えてんじゃん!!」
「すみません…」
「あうぅ~…数学なんて嫌いだぁ!」
「つべこべ言わずに解きなさい。」
「はい。」
「じゃ、ここからね?」
それからしばらく空に数学を叩き込んだ。
まさか同学年の人に算数から教えるなんて思わなかったよ。

「ここまで覚えれば楽でしょ。大丈夫?」
「あぁ、頭から何かが消えていく…」
「ちゃんと勉強しなかった空が悪い。」
「はいぃ…」
「帰んなきゃ…流石にねぇ…」
「駅まで送るよ。」
「ありがとう。じゃぁ…」
「「「「まったねぇ~!!」」」」
クラスの人たちに別れを告げて、駅に向かった。
他愛も無い会話をしていたらすぐに駅に着いた。
「じゃ、気をつけて帰れよ?」
「うん、ありがとうね。」
「また来いよ。あ、メアド交換しとくか?一応な。」
「はいはい、またなんかあったら連絡して。」
「おうよ、ありがとなほんとに。」
「またねぇ…」
タイミングよく来た電車に乗り込んで、私は家に帰った。

家に帰ると、お母さんに怒られた。
「学校に行かないでどこに行ってたの?」
「ちょっと別のところに。」
「はぁ、いきなり消えるようなことだけはしないでね?あと、ちゃんと学校に連絡・私に連絡頂戴?何かあってからじゃ遅いから…」
「うん、本当にごめんなさい…」
「わかればいいの。さ、ご飯にしましょっか♪」
「はぁ~い。」
家に帰るなり、お母さんとご飯を作る。
今日あったことを話したら、学校を変える?って聞いてきたけどそれは拒否した。
入学したからには卒業まで行きたい。
それがどんなに嫌な感じでも曲げない。

でもどうしようかな…
なんか、自分を制御できなくなってきた。
自分のことなのに何も分からなくなってきたかも。
これからどうしようかとか考えていても、何にもわかんない。どうするべきなのかすらも分からない。

もう誰も信じないでいいよね?
だって皆に嫌われてるんだもん、友達なんて作らなきゃよかった…
でも友達じゃなかった…そう思ってたの私だけだったんだよね…
何かが壊れそうになるような音が聞こえた。
それが何なのか分からなかった…