瑠璃が彼氏の冷って奴と別れてからかなりの日が過ぎた。
俺のせいで瑠璃はあいつと別れた。正直のところ反省している。
あいつと別れてから瑠璃はあまり笑わなくなった。それ以上に、俺の顔すら見なくなった。
それもそうだ、俺が全てを壊したようなもの…瑠璃に嫌われても仕方がない。自分でも反省している。
俺は確かに瑠璃が好きだけど、悲しませたかったわけじゃない。苦しませたくなかった…
なのに俺は苦しませたんだ。
瑠璃に何度も話しかけても、瑠璃は一向に俺の話しを聞いてくれない。
一回瑠璃の腕をつかんで、話しかけたら瑠璃に「触んないでよ、気持ち悪い」って言われた。
その言葉を聞いて俺ははっきりと理解した。本気で瑠璃に嫌われたんだって…
今までも言われていたけど、言った後の瑠璃は笑ってた。
それさえなかったんだ、今はもう…
それ以来、俺は瑠璃に話しかけることはしなかった。
かなに言われた。「自分で瑠璃を苦しませたんだから反省しなさい。ちゃんと謝らない限り、私も許さないからね。」
かなが瑠璃って呼ぶのは本気で俺にキレた時だけ…
自分でも反省しているし、瑠璃にも謝りたい。
なのに瑠璃に話しかける勇気はなくなった。
こないだ瑠璃に冷たく突き放されたのがきっかけだ。
また話しかけてもう一度…それ以上の言葉を突きつけられたら?
もう立ち直れなくなるかもしれない。自分を偽り続けてきた俺にとっては、深刻な問題だった。
「カイ、瑠璃に謝ったの?」
「…まだです…」
「早く謝りなさいよ。もっと拗れるわよ。」
「はい…承知の上です…話しかけんのが怖いんだよ…瑠璃に…」
「…自分からそう仕掛けたんじゃない。はっきりしなさい。」
「うぅ…明日謝ってきます。瑠璃を屋上に呼んでください。」
「…しょうがないわね。ちゃんと謝りなさいよ?」
「はい…」
そう言ってかなは出て行った。
いい加減にちゃんとしないとな…
長年片思いしていた人を苦しませるなんて…本当に俺って馬鹿だ…
ごめんな、瑠璃…