冷と別れてから三ヶ月、何事も起きない。
そんでいじめも起きなかった。
いじめて来た奴等はやっぱり、私と冷が付き合っていたのが気に食わなかったみたいだ。
つまりは嫉妬・妬み・憎しみが交わったものを私に八つ当たりしたようなもの。
理不尽な事があるもとんだと、私は逆に感心した。
今までされて来た事を簡単に説明しますね。
机に落書き・机に中にごみや虫の死骸・ノートや教科書を破かれ捨てられる・上靴とローファーを捨てられる…
小学生の通う学校ですかって聞きたくなるくらいの幼稚ないじめだった。
馬鹿馬鹿しくって相手してられなくてあきれてた。
普通に考えたら不登校にはなるんだろうが、そんな事はしたくなかった、入学したからにはしっかりと卒業したい。
それが私の願望みたいなもの。
いじめごときで泣きたくないし、挫けたくなかった。
片親になってから、お母さんはいつも一生懸命に働いてくれた。その恩返しをするには、やっぱりちゃんと卒業して今までのお返しをしたい。
そのためには休まず学校へ行き、就職してお母さんを楽させたい。
だから心配かけたくなかった。
まぁ、その話はまた今度しましょうか。

一人で行動することが多くなっても、いじめはないので気楽だった。
得にすることもないし、本さえあれば暇つぶしにもなるしね。
話し相手もいるから、あまり億劫ではない。

冷と何もないまま過ぎていった。
何も話すこともないし、話なんてしたくないから無視してた。すれ違い様にいつも何か言おうとしていたけど、気にせず通り過ぎていった。
何度もそんなことがあって、さすがにイライラしてくる。

「瑠璃っ!あのさ…」
「いい加減にしてくれない?さすがにしつこいんだけど。」
「話しくらい聞いてくれてもいいだろ?!」
「話しねぇ…自分の話しを聞いてくれないと怒って?人の話しを聞かないで叩くの?あんた最低ね。」
「それは…その…」
「随分と矛盾した考えを持っているのね。相手にしてらんない。」
「瑠璃…」
「それと、付き合ってるわけじゃないんだから名前で呼ばないでくれる?」
さっさとその場を離れたくて、淡々と話を進めていった。
てかその前に、部活に行きたいからその場から離れた。

「こんにちわ~…」
「いらっしゃい、瑠璃ちゃん♪」
「部長はいつも早いですね。」
「楽しく部活動できるのに、遅く来る理由が分からないわよ♪」
「部長らしい理由ですね;」
この人は三年の先輩で部長の、椙火先輩。
私の唯一の理解者だった。私がクラスでいじめられていても、先輩は味方でいてくれた。泣いてる時も泣き止むまでずっといてくれた。
「瑠璃ちゃん♪踊りましょ?今日は自由みたいなの♪」
なのって;部長でしょうが貴方は!!
思わず突っ込みたくなるような言葉を発言する部長。
それが人気になる理由だった。
「じゃ、一曲だけお願いしますね。この後、用事があるんで…」
「じゃ、そうしましょ?何踊る?」
そのあと、部長と何踊るか考えてから思いっきり踊って家に帰った。


自分の部屋に戻ってから、何だか何もする気は起きなかった。
何時もなら本とか勉強とかいろいろする気はあるのに、今日は何もする気はなかった。
どうしてかな?
何もやる気はない…
何も考える気もなかった、今までこんなことはなかったのに。
あ~ダメだなぁ…
一人で行動することが多くなってからネガティブ思考が大きくなってきたな。
自分自身では寂しくないとか、辛くはないとか
考えてるくせに頭のどこかでは否定しきれていないんだな。
どうしよう…自覚したら余計に悲しくなってきた。
深く考えないようにしよ。これ以上考えたくないもん。
制服から私服に着替えて、リビングへ降りていった。
お母さんと一緒に夕ご飯を作って、夜をすごした。