中学の時、転校した愛菜は地元の高校に進学した。


活発な3つ下の妹はすぐに友達ができたが、人見知りの愛菜は友達を作ることができなかった。


愛菜の手には工作用カッターがあった。


リストカット目的である。


心理状態は、深い絶望の果てというよりも何もかもが面倒になったという方がピッタリあてはまる。


嫌がらせに遺書を書くなどという気は起きない。

ただ消えてしまいたいという心境なのである。