こわばな



翌日の放課後、僕の憔悴ぶりを見かねた組長が、いつもの明るい口調で話しかけてきた。


「祐希、腹でも痛いのか?拾い食いはイカンぞ」


僕の表情を見た組長が少し間をおいて、優しく尋ねてきた。


「……何か、あったのか?」


組長の顔は相変わらず凶悪で声は猛獣のようだが、眼は、ぬいぐるみように可愛かった。


親友に隠し事はできない。