こわばな



「組長こそ、どうだったんだよ」


組長は惚れやすいが、告白して上手くいったためしがない。

相手は組長の容姿に恐れおののき、逃げ出してしまうのだ。

夢の事でからかわれた場合、このパターンでかわすのが最近のお決まりなのだ。


「……ダメだった」

組長が落ち込んだので夢の話から逃れることができた。



そんな日常の終わりに僕は彼女と出会った。