私が愛したのは最低な人間でした


「でもよかったじゃーん!

モテモテの藍澤凜ちゃんに

かっこいいって言われてさぁ」





え……?





巻き髪美女の発した言葉に

素早く反応できたのは。



きっと、彼女達の声のボリュームが

大きかったのと

ちょっと意識していたせいだ。



自然と頭の中に入ってきた名前に

俺は驚き耳を疑った。





あいざわりん……。



アイザワ…リン……?





藍澤…凜っ!?





パニクる脳内の中で変換が成立した瞬間。



俺は金縛りにあったかのように

身動きがとれなくなった。





藍澤凜…。


今、はっきりとそう言ったよな…?


えっ、嘘だろ……!?





ハッとして三人に目を向ける。