驚いたみたいだったけど、七海緒や架瑞達も追っかけて来た。

案外足はぇーな。箕ノ口…。呑気に考えて居たら、大分走った先の公園で止まった。


「はぁ、はぁ。ここまで来れば多分大丈夫。」


息を切らしながら笑う沙亜羅に、警戒心剥き出しの七海緒や架瑞。

それに、気付いたのか沙亜羅が


「あー、ごめんね?私、箕ノ口沙亜羅。お兄ちゃんが、雷毅に入ってて、ほっとけなかったって言うか何て言うか……。」


言葉を濁す沙亜羅。
雷毅とは、対立してないし、むしろ交流があるから警戒心はなかった。

雷毅に、兄貴が居るって聞いた瞬間多分、全員、雷毅の若き総長が浮かんだ。