星に願う

「あーぁ。痛そっ。お巡りさんさ、説教よりこっちが大切じゃない?」


ポカンとする。
説教より手当てをしろと、大の大人に言う中学生。

若干悔しげに顔を歪めた警察。
分かったよといった感じで手当てをしようと、立ち上がらせた。

そして、


「お前らは署まで来い。良いな?行くぞ。」


警察とは思えねぇ話し方だった。
ため息を吐いて立ち上がった俺の腕を沙亜羅が、握って止めた。

そして、警察に


「人を見た目で判断するなって警察学校で習わなかったぁー?」


挑発する様に言って、俺の腕を掴んだまま、踵を翻して走った。