「…分かってるよ。…ありがとな。」


蓮祐はそう言って、静かに、一筋の涙を流した……――。

私って幸せ者だな…。

好いてくれる人が沢山居る。
だから、辛い思いをする事もあるし、させてしまう。

だけど、それわ教えてくれたのが皆だから……私は幸せ者だ。


「…そろそろ戻るか。」


そう言って、私を見た蓮祐は何かスッキリした顔をしていた。


「うん。行こう。」


中に戻ると相変わらずの騒ぎようだった。


「沙亜羅。」


大我に呼ばれ傍に行くと


「蓮祐と話せたか?」


そう聞いてきた。