「いや…。」


「それと、あの子は十分我慢したはずですよ。」


笑顔が、一瞬で無表情と化した。


「はい。分かってます。本当にお世話になりました。」


それだけ言って踵を返した。

それから、安心したのか沙亜羅は4日間起きなかった。

そして、現在にいたる。


「……でも、アメリカ帰りでもしてほしくなかった。

というか、初めから紹介してくれてれば、こんな事にならなかった
のに…。」


確かにそうだ。
けど


「俺だって妬いてたんだ。」

ボソッ
と呟いた。