「たい…が?」


"ハッ"とする。

現実か夢か。

でも、体を包まれる温もりは暖かい。

そして、大好きな匂いが鼻を擽る。


「沙亜羅っ。バカヤローが。」

現実…だ。

それが、分かった途端頭が混乱する。


どうして分かったの?

どうして見つけたの?

どうして……大我が泣くの?


「沙亜羅!」

「沙亜羅ちゃん!」

「バカ沙亜羅が。」

「…沙亜羅。」


舞耶、七海緒、架瑞、蓮祐。
その順番で、部屋になだれ込んで来た。