見つけて

見つけないで


そんな言葉が、私の中をループする。

捜して

捜さないで

手を取って

手を取らないで

大我。

大我。

大我。


何度心で呼んだんだろう。
それも分からない。

今私が起きて居るのか

寝て居るのかすら

分からない。


その時

"ガチャッ"

私の居る部屋のドアが、開け放たれた。


「っ沙亜羅っ!!」


愛しい人の声と共に、風が流れて来る。

どうしていつも、あなたは私を見つけるの?

何も、誰にも言っていないのに…