綺麗な顔…。
漆黒の瞳が私を捉えた。
そして、低い声で


「お前、何してた?死にたいのか?」


その言葉で、我に返った。
死にたい?
ちょっと違うような違わないような……。


「ただ、生きるのに疲れただけ。」


か細い声だったと思う。
私は一体何を言ってるんだろう。
見ず知らずの人に。


「……そうか。」


暫くの沈黙。私も、相手も何も言わない。
変わった事と言うならば
砂浜に座った事だけだ。
沈黙は続く。