星に願う

「はーい。」


どんどん完成していく。
帯も凄く綺麗。

クローゼットの中にある、大きい鏡に姿が映っている。

架瑞の表情も分かる。

こうでもない。ああでもない。

といったように、何回も帯の重ね合わせを変えている。


「よし。苦しくないか?腹に力入れてみ?」


言われた様に力を入れる。
というか、全然苦しくない。
絶妙な閉め具合。


「似合ってんなー。」


鏡を見る。
……本当に自分なんだろうかと疑いたくなるようだった。