「赤が好きです!」


舞邪が即座に答える。
「赤ねぇ〜。」

と琶月さんは呟きながら身繕い始めた。

舞邪に当てては

「違う。これでもない。」

これでもない。あれでもない。
って言って何度も選び直す。


「しゃーねぇ。沙亜羅は青だよな?あれ?紫だっけか?」


どうやら舞邪だけで終わりそうなのを察知した架瑞が、私の浴衣を選んでくれるらしい。


「青が一番すき!」


「了解。」


浴衣を選んでる架瑞の目は真剣だった。