「朝比奈財閥は、ヤクザだ。」

やけに遠くから聞こえるような声だった。

朝比奈財閥が"ヤクザ"?
ヤクザってあの?

体が一瞬震える。

もしかして、大我はこれを私が知ったら離れてくと…?


「そんなこと、出来る訳無いじゃんか。馬鹿大我。」


小さく呟いた。
そして雅彦さんを見て


「だから何ですか?」


そう言った。


「…怖いなら大我から離れて欲しい。深く傷つく前に。
と言いたかったが心配ないみたいだね。流石大した子だ。」