星に願う

「親父。」


…やっぱり。

澄の家は父子家庭で、父親とうまくいっていないと言っていた。


「本気でっ。おこっ。」


「しゃべらないで良いから!」


「なぁ。膝枕して、くんね?」

「うん。」


きっと、救急車が来るまで澄の命は持たない。

目に涙が溜まる。
だけど、零れ落ちないように、必死に耐える。


暫く。しーんとする。