「最初は、可愛がってくれました。おじは、煌と2人ぐらしで女の子が欲しかったと言って。だけど、おじが前の会社をリストラされて…。そのイラつきが私に来た。まぁ、煌が居る時はいつも煌が側に居てくれてたんで、良かったんですけど…。」

……何会ったばかりの人にこんなベラベラ話してるんだろう。
そう思うけど、黙って私の手を握りながら聞いてくれる大我さんに、聞いて貰いたいとも思う。


「煌が居ない時は、殴られたりしました。でも、育ててくれたし、いつかあの頃に戻ってくれるって信じて我慢しました。けど……」


「我慢の限界か…。」


「……はい。」


握って居た手を離して大我さんは立ち上がった。


「いつか、戻る。それまで、ここに居れば良い。」