「なんつー顔してんだよ。襲うぞ?」


真面目な声で言われたら、何も言えない。

少し背伸びをして、大我の耳に顔を寄せて小さな声で

「キス……したい。」


呟いた。

"ピシッ"て音がしそうなくらい体を固くした大我。
心無しか顔が赤い。

動いたかと思ったら慌てふためいて


「バカっ!…行くぞ。」


?どこに行くの?

ついたのは学校の陰で、背中は壁に横には大我の腕。
いわゆるこれは、壁どんってやつ?


「んっ。大っ我。」


甘いキスが降ってくる。
触れるだけのキス。

深くしてほしくて、この黒い塊を消してほしくて、口をうすく開けると


"クソッ"と言った様な顔をして深いキスが降ってくる。