着いたのは
やっぱり海。


まだ、明るい日差しが海を照らす。

4月と言えども海の近くだ。
意外と寒い…。

多分暫くそこに立ってたと思う。
でも、私の記憶はプツリと途切れた……―――。





"ガタガタ"


……?何?何の音?

物が動く音で目を覚ました。
温かい……?温かい?

ガバッと起き上がると、私は見た事無い部屋の布団に、寝かされて居た。


「あー起きたか?お前、自分の名前分かる?」


声がした方向を向いたら、明るい茶色の髪で、制服を着た背の高い男の子が居た。