「お前なんて産まれなければ良かったんだよ!!このっ役立たずが!!」


父親に言われるこの言葉。もう、何年言われ続けて居るんだろう…。
いつもなら、何も言わずこの後される行為を受け入れていた。

けど、もう、我慢の限界だった。
「なら……殺してよ。」


呟いた声が聞こえたのかは分からないけど


「出て行け。お前は、もうこの家の人間じゃない。」


そう言われた。
部屋に入って必要最低限なものを鞄に詰める。

洋服、通帳、印鑑、制服、鞄(学校用)
必要最低限って言っても私の部屋には、ベッドと机に今鞄に詰めた物だけ。


何も言わず家?を出た。


「沙亜羅(サアラ)?どうした?」

家の前に兄の箕ノ口煌佑(ミノクチ コウスケ)がバイクを弄りながら尋ねてきた。
それを冷めた目で見て


「煌には関係ない。」


それだけ言い残し私は家を去った。