太陽の家

「じゃあ、俺、用意するわ」

「デリヘル……やめようと思う」

タイヨウのいれたコーヒーを飲みながら、キャバは呟いた。

「え、そうなの?」

「……うん。今回のことで、病気とか、怖くなったし……稼ぎは減るけど、何か別の仕事探す」

「そっか」

今回のことで参ったのか、キャバが以前より心を開いてくれた気がして、イモ子は嬉しくなった。


ピンポーン……

「誰だろ?」

「俺、出てくる」

なんとなく、管理人のタイヨウが出ることになった。

「はーい」

限界のドアを開けると、そこには一人の青年が立っていた。

「……どちらさま?」

何となく心配になったニートは後ろからこっそり玄関を覗いた。

「……こちらに、長谷川美紀って、いますか?」

「………と」

住居人のあだ名は本名聞く前にすぐにつけるから、本名で聞かれても誰のことかさっぱりだった。

「あ、あなたの名前は?」

「うわっ、いたの?」

思わず後ろから顔を出して聞いてきたニートにタイヨウは驚いた。

「おれは…安西浩孝ですけど」