太陽の家

「それ言ったらフツー逆じゃない?私がモデルになってくれたお礼したいし」

「いいよ。モデルはやったことあるけど、ヌードは初めてだったから、ちょっと新鮮だったし」

「え、モデルやってたの?」

さらりと言われたユキの過去に驚いた。

「おう。バイトでね。すぐ辞めたけど」

「へーすごいなぁユキ。キレイだもんね」

「サンキュ。イモ子も、かわいいけど」

「な、なな……」

不意打ちで"可愛い"と言われた顔は真っ赤になった。

「あ、それで何味がいい?」

話題はアイスに戻った。

「じゃあ、えーと……がある?」

「抹茶と、イチゴと、バニラと、チョコ」

「んー……抹茶」

「わかった。俺も抹茶が一番すき」

ようやく、いつものユキのテンションに戻ってくれた。

「ふふ」

「じゃあ、帰ってきたらまた声かけるから」

「うん。ありがと!よろしくね♪」

お互い笑顔で手を振った。


「♪~」

つい嬉しくなって鼻歌を歌いながら階段昇っていると、今度はクモと鉢合わせした。