イモ子がタイヨウの家に入ってから、3週間がたった。

最初はとまどったが、やっと他の住人の性格がわかってきた。

よく話してくれるのは、タイヨウとガム。

ガムは、しっかりもののお姉さんて感じだ。

旅行会社に勤めているらしい。

ユキは最初は冷めた印象だったが、話してみると会話もはずむし、いい奴だった。

クモとキャバは全然話さない。

挨拶しても大抵シカトされる。

ニートは、まだ姿も見ていない。

しかし、しっかり者のガムが、よくニートの面倒見てるらしい。

「ユキ」

夕食を終え、階段を上がっていくユキを、イモ子が呼び止めた。

「何?」

「あの………今、人物画の、授業やってて」

「うん」

イモ子は恥ずかしそうにモジモジしている。

「……モデルに、なってほしくて」

「え」

なんだか微妙な声を出された。

「い、いや?」

「じゃないけど、逆に俺でいいの?」

「う、うん!全然いいよ!」

あたふたするイモ子にユキは軽く噴出した。

「日本語おかしい(笑)」