「じゃ、行ってくる」

夕飯を食べ終わり、イモ子が皿洗いを終えると、ユキとクモはバイトへ向かった。

「いってらっしゃ…」

イモ子が言い終える前に、ドアは閉まった。

「……………」

「イモ子、ユキに告白しないの?」

「え?」

いきなりのキャバの言葉に、イモ子は戸惑った。

「え、何で…?」

確かに、キャバには…以前、自分の気持ちを話したが、何故いまそんな事を言い出すのか。

「………何となく」

「てゆうか…ニート……」

ニートには、この事は話していない。

しかし。

「……いや、知ってた。誰に言われたとかじゃないけど……」

どうやら、ニートは感づいていたらしい。

(そ、そんな……)

恥ずかしくて、顔から火が出そうだ。

絶対誰にも気づかれてないと思ったのに。

「こ、告白なんて……しないよ!!」

真っ赤になったイモ子はリビングから駆け出し、部屋に閉じこもった。

(も……もしかして……ユキも……気づいてる?なんか、最近態度おかしいし………)


(気持ち悪い、とか思ったのかな?)


(どうしよう……ユキに嫌われたら、私……)