私を守りたいという意志が弱かった?
そんなわけない。

ロイは最後まで私を守ってくれた。
それの何処が弱かったのよ。

ロイは強かった。
例え戦えなくても、彼の意志はとても強かった。

「…許さない。
私はアンタを…ミルを許さない!!」

「許して欲しいなんて言ってないよ」

堪忍袋の緒が切れた合図だった。

私がロイを守りたいと思ったようにロイも私を守りたいと思ってくれていた。

ポケットに入れていた杖が青白く光る。

無意識のうちにその杖を握ると短かった杖は大きな、まるで魔女が持つような杖へと変わり杖の先端には虹色の宝石が埋め込まれていた。

そして、私の口は勝手に動いていた。

「クロッシング ライト レーザー」