魔界姫志ーまかいきしー



「…嘘…」

さっきまで、そこに居たのに!!

慌てて後ろを向く。

「なんで…」

そこにもユエの姿なんてなかった。

三人ともいない…。

三人だけじゃない、皆いない…。

私がはぐれた?
皆がはぐれた?

どっちにしろ、危険すぎる。

私一人で居て襲われたりしたら、もう終わりじゃないか。

落ち着け、落ち着け。

「…ユイちゃん?」

この声は…!!

「ロイっ!!」

私は涙目でロイを抱き締めた。
良かった、一人じゃない。

「わわっ、どうしたの。シキ達は?」

「…居ないの。私とロイしか居ないの」

なるべく平常心を装って口を開いたけど、声は恐らく震えていたと思う。

ロイの表情が凍り付いたように固まっていく。

「僕たち二人だけ…?」

不安なんだ、ロイも。
私とロイだけじゃこんな森出られないし…この道すら通り抜けれない気がする。

何も無い、前も後ろも暗い道が続く。
そんな森をなんの武器も無しに通るのは死にに行くようなもの。

例え武器があっても戦えない私達には意味が無い。