魔界姫志ーまかいきしー



暗黒の森へと足を踏み入れた私達。

私が思っていたよりもそこは暗くて空気も何だか淀んでいる。

霧のような黒いモヤまで掛かってるし…本当にこんな所で迷子にでもなったら…

それを考えるだけで身の毛がよだつ。

シキくんやルイさんは真剣な面持ちで私とミルちゃんの前を歩く。

勿論、腰には剣をぶら下げて。
いつでも戦闘準備は万全らしい。

ユエさんは私達の後ろを着いて歩いている。

…自分の身は守れとか言ってたのに結局この人達は守ってくれてる。

正面からでも背後からでも、私達が傷付かない為に。

そういう所は皆優しいと思う。