シキくん達が好きにやってるなら私も好きにやれば良いじゃん。

迷惑かけなきゃ良いんだから。

やりたいように、やるだけ。

「ユイ姉様?」

突然、頭上からミルちゃんの声が聞こえて思わず私は見上げる。

…シキくん達はやっぱり睨むようにして見詰めてたけど。

「お帰りミルちゃん」

「ただいまです!!
村長さんとつい長話を…もう寝ます?」

ほら、やっぱりミルちゃんは悪くない。

「そうだね、寝よっか」

そう微笑みかけて私とミルちゃんは一つの布団へ入る。

それを見たシキくん達も各自布団へ入り電気を消す。

小さく「おやすみ」と言った私の声は暗い宿に消え入るようにして響いた。

明日からは死と隣り合わせの旅をする事になるかもしれない。