私が小さく頷いた後に皆も一つ頷き小屋を離れた。 もう戻ることはない、この小屋を。 …思い出とかないのかな、皆は。 私は少しの間しかココに居なかったけど凄く暖かくて優しさに包まれてたような感覚をしたよ。 あの小屋は一つしかない。 例え次に泊まる小屋があったとしても この小屋は… ココにしか存在しない。 たった一つの思い出の小屋なのに。 そう、思いながら私は 見えなくなるまで小屋を見つめて 心の中で「さようなら」と呟いた。