そんな事を思っていると、ふと聞いた声が頭上に降り注ぐ。
ハッとして見上げると部屋のドアに背を預けて気だるげに立っているシキくんの姿があった。
「シキくん……って、カメ女!?」
待って。
なんで私がカメ女なんて呼ばれてるの!?
「カメみたいに行動遅いだろ」
…ごもっともです。
反論も何もできないけど亀は言い過ぎだよね…うん。
か弱い女の子に言う言葉じゃない。
「そこまで言わなくても…」
「良いから早くしろよ」
「う、うん…」
言われるがまま三人の掌に私の手を置くとそのまま引っ張られて、ポスッとルイさんの胸の中へ。
え、え。
何がどうなってるの!?
そのままユエさんとロイも私を抱き締める。
「「「ようこそ、選ばれし姫君様」」」