シキくんはと言うと照れたような面倒臭そうな、そんな態度で私を睨むようにして「うるせ。」と短く呟いていた。
その姿に可愛いと思ってしまった私は変なのかもしれない。
「…助けていただき、ありがとう御座いました」
「別にいい」
相変わらずこの人は素っ気無い…私の事が気に食わないんだろうなぁ。
やっぱり、何者かも分からないし…そうなるよね。
私だって自分が何者かも分からないもん…。
「…私はこれから、どうすればいいですか?
貴方達が出ていけというなら出ていきます。
出て行くなと言うなら…ココはどういう所か教えて下さい」
ベッドの上で正座をして頭を下げる。
どっちでもいい。
でも今は、何か手がかりがほしい。
出て行けと言われるなら一人で探すしかない。
出て行くなと言うなら教えて欲しい。
その後は、どうなっても構わないから…お願い。

