でも、仮にもこの人達は見ず知らずの私を助けてくれた。
それは紛れもない事実。
だから逃げるなんて考えは持ち合わせてないけど…だけど、怖い事にも変わりなんてない。
「目が覚めた様ですね、体調はどうですか?」
ルイさんが私に尋ねる。
「あ…大丈夫です…」
別に体調に問題はないけど…私はルイさんに助けられたのかな?
確かあの時…私は崖から落ちたけてた、はずなのに。
「大丈夫でしたら良かったです。
ユイさんを助けたのはシキですよ。
崖から落ちた時に彼も一緒に貴女を追うように飛び込みまして…」
苦笑いを浮かべながら私にあの時の状況を話してくれた。

