「 もう…やめてえええええぇぇぇぇぇ!! 」
声が枯れるほどに泣き叫べばその黒はパンッと弾けて内側からもはや、カナさんの面影などほとんどない悪魔が姿を見せた。
背中の羽根はトゲがたくさんついて先程より大きく、頭の角は二本とも長く尖り、尻尾は三つ二分裂して自在に動き回る。
身体も大きく悪魔の怪物だ。
悪魔の子はこうなることが運命なのだろうか?
彼女がここまでしなきゃならない理由はあるだろうか?
この世界がそれを、そうしろと促してるならこんな世界…
こんな世界——っ!!!
『 ダメ…ソンナコト…考エナイデ… 』
私の頭に、心に直接語りかけてくるこの声は私自身によく似ている。
黒くない、真っ白で純粋な声。
その声を聞くだけで心が澄み渡りそうだった。
『 貴方ノ願イハ…私達ドチラニモ…… 』
心の中で黒と白が争うような変な感覚。
「 お前はきっとその力は使えない。
覚醒など出来るわけがなかろう。
元の姿は矢張りいいものだな。
この小娘も器にしては力があるようだ。」
低い声が私の耳を掠めて目の前の悪魔がそれを発してることは容易に分かる。
器…?
覚醒…?
なんの事か、さっぱり分からない。

