「 やはり、一人では無茶だったようだな 」
コツコツとヒールの音を響かせ近づいてくるカナさんを見上げて首を傾げる。
後ろから一つ、二つ、三つと足音が重なってドサリとまるでゴミを捨てるみたいにユエとルイの隣に落とされたのは
二人よりボロボロになったシキだった。
「 …な………んで…? 」
「 力を使いこなせない奴に我らは倒せない 」
ベルガの声が遠くで聞こえる。
目の前にはピクリとも動かない私の仲間。
また、私は間違ってしまったのだろうか?
また、私は仲間を見殺しにしてしまうのだろうか?
また、私は……。
「 つまらぬな…もう良い。
これで終わりにしよう。 」
「 …えっ…? 」
「 カナ、様…? 」
「…痛いよ…ぉっ、 」
ヘヴン、ベルガ、ミルの声が次々に聞こえたと思えば私に降り掛かる鉄の香りを纏った紅。
そこかしこに飛び散りその状況を飲み込めないでいる。
カナさんを見れば黒い光の球体に包まれ、その先から尖った尻尾が姿を現して
三人の胸を先端が穿いている。
簡潔に表せるなら、それは…そう。
まるで串刺しそのもの。
呼吸が、胸が苦しい。
鼻腔にこびりついて離れない鉄の匂い。
生々しい血肉の臭い。
「 なにを…してるの…っ! 」
やっと張り上げた声は自分が思うように小さかった。
串刺しにされた三人はそのまま黒い球体に飲み込まれ骨の砕ける音と水の滴る音だけが辺りを響かせた。

