「 全っ然!全く!仲良くなんてないんだから! 」

「 これが仲良く見えるならお前の目は節穴だな 」

またしても私達の声が重なると琉衣くんは小さな声で吹き出した。
これもまた、いつもの出来事なのだから仕方がないけど相変わらず琉衣くんの笑うツボは分からない…。

私は何一つとして面白くないのに!

「 こらこら、お前達三人はまぁたサボり組か? 」

「 あ。優恵センセーじゃん 」

「 倭先生と呼びなさい皇くん 」

裏庭の陰でひっそりといつもお昼を過ごす私達なんてあっという間に見つけてしまうのは担任であり生活指導の先生でもある倭優恵 先生だ。

いつも優しくて何だか近所に住むお父さんみたいな父性が溢れ出てるし女子の中では案外人気者。

……年齢不詳なのがすごく怪しいけど。

「 柊さんは遅刻、皇くんはサボり、榊くんもサボりと言ったところかな? 」

この人もまた…何も言わなくても全てお見通しのエスパーだ。