「作戦会議中だけど少し良いかしら?

アタシこれから出掛けるの。
この部屋は好きに使ってくれて構わないわ
貴方達の幸運を祈ってる

それじゃあね。」

オリはそれだけ言って部屋から出て行ってしまった。
部屋を出る時に、こっそりと耳打ちしてきた彼女の言葉に深く強く頷いた。

ーー「ユイ、貴方なら大丈夫よ 負けないわ」

オリに励まされてお世話にもなったのに私は何もしてあげられなかったな。

この戦いが終わったら
私はきっと此処へ戻ってこられない。

「彼女はどちらに行ったんだい?」

皆が気になってるであろう事をユエがルイに向かって呟いた。

ルイはどこへ行って何をするのか、
それを分かってると踏んだのだろう。

ふぅ、と小さく息を吐いて
参ったと言わんばかりに苦笑いを浮かべてルイは話す。

「彼女はこの宮殿の地下、奥深くで再び眠りにつきます

私に力を授けたので恐らく殆ど力も残っていないのでしょう
何千、何万年と眠りにつき、力を溜めてまた 眠りから目を覚ます

妖精達は南そうしています。
恐らくロークァットも あのまま永い眠りに」

その言葉を聞いて静かに俯く。

やっぱり 力を授けるのにも
何かしらの代償が有るんだ。