すると、目の前にいる二人は驚いた顔をして私を見つめ「…コイツ…」「あなたは…」と、ほぼ同時に呟いていた。 …? 何か変なこと言ったのかな…? 「シキ。これは…」 「ああ…」 ルイと呼ばれる人が私に手を差し伸べ、私がその手を戸惑いながら掴もうとした時、 一本の矢が私たちの手スレスレを通り抜け、グサッと音と共に太い木に突き刺さる。 瞬時にシキくんとルイさんは私を庇うように立ち剣に手を掛けていた。 …動きが速い。