「さあ、聞かせてもらおうか」
「率直に申し上げます。
ルイは…妹さんであるミイさんを殺してなど居ない
貴方は、罪をルイに押し付けているだけです」
きっぱりと言い放つ私に王様がわずかに目を見開いた。
なぜ、妹の名前を知ってるのか。
その目はそんな風に語っていた。
オリから全部聞いたんだ。
悪いのはルイでも王様でもない、女騎士だと言うこと。
そいつが、今ここに居るなら私だってこんな目に遭わないのに…。
「その理由はなんだ?
そいつが殺してないというなら誰が娘を殺したというんだ」
やっぱり、そう来ると思った。
「考えても見てください。
もし仮にルイが殺したとするならば貴方は…直ぐにルイを処刑するはず。
王の力を持ってするならば、容易い事だと思うのですが?」
口元には笑みを、目元は細め。
あくまで私は間違ってないと突き通すために
王様をじっと見つめて目を逸らす事さえもしなかった。
…そうしてしまったら、私が負けそうだったから。
言い負かされると思ってしまったから。