「飯が済んだら寝るぞ。
特にカメ女、お前はちゃんと寝ろ
…お前の言葉で俺達の生死が変わるんだからな」

「こら、シキ。
ユイさんにそんなプレッシャー与えないで下さいよ。
例え死ぬ事になってもシキは戦うんでしょう?

遠回しな言い方ばかりせずに
何があってもお前を助ける。
って言えないんですか」

やれやれと言わんばかりに肩を竦めるルイを見て思わず笑みが零れる。

シキは遠回しな言い方しか出来ないもんね…私も最初の頃より分かってきたよ。

どんな事があっても、シキは護ってくれるんだって。

ただ言い方に問題があるだけで。

「あ?誰がこんなカメ女…」

「ほらほら、そんな事は明日でいいでしょう?早く寝ましょうか」

クスリと笑ってシキの言葉を遮り火を消す。

ルイって絶対…シキのこと、弄んでるよね…。

シキも悔しそうに見つめてから小さく舌打ちして その場に横になった。

「安心して眠るといいよ。お休みユイちゃん」

優しく微笑んでくれたユエを見て私も頷く。
…そうだ、この人達と居れば大丈夫。

怖いものなんて何も、ない。

…一番怖いのはこの人達と別れる事だ。

そんな事を考えながら

私は夢の世界へと堕ちた。