次の夜…って言うか、次の日なのかも分からない此処は何て言えば良いのか分からないけど喉が渇いて目を覚ました。

そこにオリの姿はなくて、パーカーも無くなっているのを見ると何処かへ出かけたんだろうと思う。

そう言えば寝る前にここにあるものは勝手に好きなように使っていいわ、なんて言われてたっけ…?

寝ぼけた目を擦りながら私はコップに水を注いで一気に飲み干す。

「…皆は、大丈夫かな」

ふと、窓に近寄って月を眺めながら呟いた。

夜しか来ないこの国は月だけが綺麗な気がする。

今日は満月の夜。
明日は?

そもそも、私達に明日なんて来るか分からないんだ。

ベルガ達がいつ襲ってきてもおかしくないし

いつ、命を落としてもおかしくない。

そんな危険な国で私はどうして生きているんだろう。

本当はもっと、安全な国で生きてたはずなのに。

「…元の世界に帰りたい…」



自然と口から零れた言葉に私は目を見開く。

元の世界?


あれ、私なんで…そんなこと…